この記事にはプロモーションが含まれています
【都内で家賃3万円】風呂なし・共同トイレで必要最低限の暮らし体験談【四畳半生活】
2015〜17年、「ミニマリスト」という肩書き・ライフスタイルに憧れて、私は実験的に東京23区内でも生活に便利な立地の文京区で、実際に家賃3万円(風呂なし・共同トイレ・四畳半)の部屋を借りて暮らしてみました。
- 都内(23区内)でミニマムな暮らしについて知りたい
- 都内の遺跡?四畳半に暮らす人の実態を知りたい
- 風呂なし・共同トイレ物件に住んだことがある人の実体験を知りたい
こんなことが気になる人にお読みいただきたい、四畳半暮らしの体験談です。
まんま シンプリスト | 整理収納アドバイザー
男の一人暮らしを整えるブログを編む人
整いながら住む=トトノイズム。暮らしを整えるための”モノ”や”コト”を、古き良き時代のWEBにあった”エッセイ”みたいに残しています。
動機:都心では”昔ながらの四畳半物件”は減少している
私が四畳半物件に暮らしてみたいと思ったきっかけは2つあり、「ミニマリスト」というライフスタイルに強く憧れたこと。
当時はひたすらに、モノに溢れた暮らしぶりや家賃など、すべてをミニマムにしたい気持ちが強かったです。
もう1つは、昭和時代に建てられた”昔ながらの四畳半物件”に住んでおきたかったからです。
こうした物件は、築年数が経過して建て替えられたり、再開発や土地買収によって取り壊されてしまうことで減少の一途です。
日本人の生活様式の変化から考えても、これからもこうした四畳半物件が増えることは考えにくいでしょう。
物件探し:都心で”昔ながらの四畳半”物件を探す
前述の通り、都心では”昔ながらの四畳半物件”の玉数は非常に少ないです。
私が実際に”昔ながらの四畳半”の物件探しをした手順は以下の通りです。
賃貸物件専門の不動産情報ポータルサイトでお好みの条件を入れて検索します。
最近の不動産情報サイトはスマホからでも使い勝手よく作られていますが、大量の情報を比較したい場合はパソコンからチェックする方が使い勝手が良いです。
港区や千代田区など再開発が特に盛んな都心エリアでは、昔ながらの四畳半物件自体がヒットしないこともありました。
ネット検索でヒットするような物件は、基本的にどの不動産会社でも仲介物件として取り扱えますが、できれば物件の近くの不動産会社に足を運ぶのがおすすめです。
担当者がそのエリアについて詳しく教えてくれたり、街の雰囲気を実感できます。
不動産会社のみが検索できる「物件データベース」が存在するので、自分では探し出せない物件を探してもらえるというメリットもあります。
興味がある物件が決まったら、実際に物件を内見します。
同じエリアの四畳半物件の比較
今回は、自分でネット情報を調べて探した物件と、不動産会社のデータベースで探してもらった2つの部屋を内見しました。
いずれも築50年以上の激古物件です。
偶然にも同じエリアの同じ区画にあるので、周辺環境については同じと言えます。
築年数に11年の差がある物件ですが、手入れの良し悪しによって築年数という数字だけでは表せない”印象の差”が生じているように思います。
実際に不動産会社に足を運んでみないと、こうした差がわからないです。
”昔ながらの四畳半物件”は専任媒介が多い?
都内の昔ながらの四畳半物件のオーナーは、個人で物件を所有している場合が多いため、先祖代々、取引のある不動産屋のみ空室状況や物件自体の存在を開示することが多いそうです。
ネットには非公開な情報で、借主探しを特定の不動産会社に委託する「専任媒介物件」としていることが多いということです。
契約:”昔ながらの四畳半物件”
実際に内見した文京区の”昔ながらの四畳半物件”を契約しました。
初期費用や入居までに対応してもらえたことを紹介します。
初期費用
最近の賃貸物件は「敷金礼金ゼロ」「1ヶ月フリーレント」といった、借主にとって嬉しいサービスが付帯していることもあります……
けれど”昔ながらの四畳半物件”では、残念ながらそうしたサービスは望めません。
まぁ、元々のお家賃が3万円ですからね…
都心の四畳半暮らしのスタートにかかった初期費用は以下の通りです。
名目 | 金額 / 内訳 |
---|---|
敷金 | 30,000円(1ヶ月分) |
礼金 | 30,000円(1ヶ月分) |
保険 | 15,000円(賃貸住宅総合補償保険/2年間) |
仲介手数料 | 32,400円(1ヶ月分+消費税) |
4月分賃料 | 11,000円(日割り計算/11日分) |
4月分共益費 | 366円(日割り計算/11日分) |
5月分賃料 | 30,000円 |
5月分共益費 | 1,000円 |
合計 | 149,766円 |
月額家賃の5ヶ月分ほどに該当する、15万円でした。
家賃3万円でも気になる「少しのお願い」なら対応してもらえる
立地や周辺環境については申し分ない物件でしたが、ひとつだけお願いしたい欲望が発生…しました。
畳のささくれがひどく、洋服や靴下にささくれが刺さりそうでした。
畳の張替えをお願いしたところ、入居までに対応してもらえました。
家賃3万円でも「少しのお願い」なら対応してもらえるケースもあるということです。
保証人は年金受給世代の親でも良い
賃貸契約で初期費用とは別に必要になってくるのが、保証人です。
保証人は年金受給世代の親でも可とのことでした。
賃料の半月〜1ヶ月分ほどの費用で、特定の保証会社を利用することも可能でしたが、不動産会社の担当者も「親御さんやごきょうだいで大丈夫です」とおっしゃるので。
入居:都心の”昔ながらの四畳半物件”に暮らす
ここからは実際に私が、都心の”昔ながらの四畳半物件”に入居してからの体験を紹介します。
持ち込んだ荷物は、スーツケース1つと布団
ミニマリストに憧れていた頃だったので、持ち込んだ荷物はスーツケース1つに収まるだけのモノ。
おもに洋服数着と下着、洗面道具といった身の回りを整えるモノと、ノートパソコンやモバイルルーターといった仕事に必要なモノを運び入れまました。
引っ越しにかかった時間は1時間程度です。
布団はニトリで購入したものを使用していました。
和室ならではの大きな押し入れがあったので、使わないときは収納できたので四畳半という限られたスペースを有効活用できて良かったです。
風呂なし物件
風呂なし物件でお風呂をどうしていたかというと…
物件から徒歩1分のところに24時間営業の格安スポーツジムがあったので、ジム通いをはじめました。1万円以下の月会費で、24時間365日利用できたのでとても便利でした。
トレーニング後にシャワールームでシャワーを浴びて帰宅することで、風呂なし物件の問題を解消できました。
強制的にジムにトレーニングに行かなければシャワーが浴びられないので、会費の元は取れるくらいに利用できていたと思います。
銭湯通いも検討してみましたが、営業時間の制限や定休日、毎日の利用料金を考えるとっ格安ジムを利用した方が安かったです。
460円×30日=13,800円
*東京都の銭湯の入浴料金:大人(12才以上)460円(1回)
共同トイレ物件のトイレ事情
2階建て20部屋の集合住宅でしたが、1フロアに1つずつ共同トイレが設置されていました。10人で1つのトイレを使う計算です。
トイレは水洗で、洋式の温水便座が設置されていました。
1週間に1回程度、使用前後に他の部屋の住人と「入れ違い」のように顔を合わせることはありました。
幸い「ピンチで困った!」というシーンには遭遇しなかったです。
落ち着いて用を足したいときは、前述のスポーツジムの個室を利用する方法も残されていたので、安心感があったのかもしれません。
キッチン=洗面台。食事はほとんど外食で。
四畳半の部屋には小さなキッチンが設置されていましたが、私は食事はほとんど外食かテイクアウトで済ませていましたので、「キッチン=洗面台」として利用していました。
どうしても空腹を感じたら、徒歩2分でコンビニ、徒歩3分でファミリーレストランなどがあるので困ることはありませんでした。
他の部屋では夕方になると、どこからとなくカレーの匂いがしてきたこともあったので、自炊していた人もいた様子です。
激安な固定費(電気・水道・ガス代)
四畳半の共同生活では、電気・水道・ガスの生活インフラにかかる固定費が激安でした。
- 電気代基本料:842.4円(東京都)
- 水道代基本料:1m³につき213円(東京都)
- ガス代基本料:1,036.8円(東京ガス / *都市ガスの場合)
こうした基本料金がかからない、あるいは1契約の基本料を物件全体の戸数(20部屋)で按分していたようです。
- 電気代:251円
- 水道代:321円
- ガス代:0円(未契約)
毎月部屋のドアに「請求書」が貼られていて、月末までに「翌月分の家賃+水光熱費」を不動産会社に持参するというスタイルです。
この不動産会社も物件の目と鼻の先にあったので、ネットバンキングで振込み手続きするより簡単でした。
都心の四畳半物件の住人たち
都心の”昔ながらの四畳半物件”の住人たちはどんな人なのか?というのも気なるでしょう。
私は20部屋すべての住人と顔を合わせたわけではないですが、不動産会社の担当者に伺ったところ、住人はご年配の方が8割、単身社会人が1割、大学生1割といった割合だそうです。
私が借りた2階の南側の角部屋、前の住人はイケメン東大生だったそうです。
特に大声で騒いだりする人もなく、都会の喧騒の中に佇みながらもそこだけは穏やかに時間が流れるような物件でした。
マンションのような防音性がないので、「大音量でテレビや音楽を流さないようにする」「深夜の生活音に注意する」といった、集合住宅に暮らすための一般常識がある人ばかりだったのでしょう。
大相撲の時期になると、テレビ中継から流れる”行事のかけ声”がかすかに聴こえてきたりする…そんな感じでした。
まとめ:日常の”当たり前”が”幸せに”
この記事では、私がイメージする極限までミニマリストというライフスタイルに憧れて、実際に都内で四畳半生活を送ってみた体験談を記事にまとめました。
「日常の”当たり前”の暮らし方」
そんなことを考えた時に、思い浮かべる暮らし方は人それぞれだと思います。
帰宅後にすぐお風呂に浸かりたかったり、急な腹痛に襲われてトイレに駆け込みたい時に、風呂なし・共同トイレという物件では「生活しづらい」と感じる人もあることでしょう。
そもそも、こんな暮らし方を実践してみようと思う方が変わっているかもしれませんけれど……
四畳半という限られた空間で、必要最小限のモノにだけ囲まれた暮らし方は「日常の”当たり前”=”幸せ”」。
そんな気付きをもたらしてくれた気がしています。
後日談として
その後、自身のイメージする「シンプルな男の一人暮らし」を探求した結果、現在は東京を離れ、静岡市でいい感じのシンプルライフを送っています。
コメント